2017年1月9日月曜日

Jack Kerouac: On the Road

【タイトル】
On the Road

【出版社】
PENGUIN READERS

【レベル】
5 (2300 words)

【感想】
ニューヨークに住んでいた主人公の男性がアメリカ西部へ駆り立てられ、個性的な友人たちと旅をしていく物語です。見知らぬ土地へのあこがれは誰にでも多かれ少なかれあるものではないでしょうか。その想いに突き動かされるままに旅へ赴くその時は、私自身もわくわくしました。ヒッチハイクが多いところは、安直なイメージかもしれませんがアメリカらしいと感じてしまいます。そういう意味でも、私は異国情緒に浸っていたのかもしれません。 時に、ハチャメチャな行動を彼らは起こし、最初は正直戸惑いました。けれども、あまりにそれが彼らの素直な衝動から来ており、なぜかある種の清々しささえ感じてしまいます。また、とりわけ主人公の友人Deanは本当に極端に反社会的な行動に走ってしまいます。主人公がDeanに振り回されてさえも、長年Deanを慕っていたのが、最初は少し不思議に感じられました。二人の関係は微妙に変化しながらも続き、離れてしばらくするとまた会いたくなるもののようでした。 原作のままの表現ではないとはいえ、随所に記されている、主人公の複雑な感情を豊かに表現する言葉にも感銘を受けました。

【印象的な英語表現】
p.32 l.l.15~18
“Lucile will never understand me,” I thought, “because I like too many things and get all confused running from one falling star to another. I have nothing to offer anyone except my own confused thoughts."
Lucileは主人公が想いを寄せる女性で、この台詞は主人公と恋人や友人との男女関係がねじれてしまい、困惑している主人公の心のつぶやきです。
混乱の様子を流れ星から流れ星へと走る様子に喩えており、面白いと思いました。
混乱しか誰かに提供できるものがない、という言葉からは、話し手の情けなさのような悲しみもにじみ出ています。

【投稿者】
 coli

【ポイント数】
これまでのポイントは5ポイント( 2017/01/08 )

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