2015年7月9日木曜日

IAN SERRAILLIER: THE SILVER SWORD

[タイトル]
IAN SERRAILLIER: THE SILVER SWORD
[出版社]
OXFORD BOOKWORMS LIBRARY
[レベル]
LEVEL4

[感想]
 第二次世界大戦下のポーランドにて、ある家族はナチスによって引き離されてしまいました。父は収容所へ、母はスイスへ、3人兄弟の真ん中のEdekは兵隊へ。タイトルの'silver sword'は、兄弟たちが両親の居場所を突き止めるための大きな手がかりとなります。この家族は無事再会できたのでしょうか?
 生きるか死ぬか、捕まるか逃げ切るか、そんなぎりぎりの状況に置かれた兄弟たちの強さを感じることができました。世界史の知識があればより理解が深まると思います。

[印象的な英語表現]
'Where is that?'
'Millions of kilometres away.'
両親を探しに行くことを姉のRuthは決意しますが、幼い妹のBroniaはスイスがどこなのかわかりません。何百万キロも離れた遠い場所まで歩いて、カヌーを漕いで、荷車に乗って移動したことに驚きました。


[投稿者]
りんりん

【感想】
舞台は第二次世界大戦期のヨーロッパ。ポーランドにある一家が住んでいた。父親、母親、子ども三人の五人家族で、ある日ナチスによって父親が南ポーランドの収容所へ送られてしまう。そこから何とか脱出し、住んでいた所へもどると、囚われている間に妻がドイツへと連れて行かれたことを知る。その妻はスイス人で、両親はまだスイスに住んでいた。妻が逃げ出していればそこで会えるかもしれない、そう思い父親はスイスに向かう。その途中で出会った一人の少年に、三人の子ども達にスイスまでなんとかたどり着くよう伝えてもらう。その時にタイトルにもなっている父親が持っていたsilver swordを渡し、少年と出会ったこどもたちはそれを見てスイスに向かうことを決意する。五人の家族がいろんな国を経て再開を果たそうとする物語です。兵士たちに捕まりそうになりながらもいろんなひとの助けを借りながら進んでゆく子どもたちの姿に感動しました。辛く大変なんだろうなと登場人物の心情を考え出すときりがありません。

【印象に残った英語表現】
They saw nothing wrong in stealing from their enemies, but they were careful never to steal from their own people.
こどもたちは彼らの敵(ナチス)から盗むのは何も悪いと思わないが、同じポーランドの人々からは決して盗まないようにしていた、という文章で、当たり前のことながら戦争による恨み、憎しみを改めて感じた一文でした。また、いまより苦しくなれば同じ国の中でも争いが起こっていくんだろうなと思い、悲しくも感じました。

【投稿者】
しゅん

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